2006/09/20

ホワイトバンドという一つの現象について

 ホワイトバンドというものが、世の中で一つの現象になっているらしい。
 恥ずかしながらボクはずっとそれを知らなくて、さっきテレビで取り上げられていたのを見て知った。
 少し前から白いバンドをつけている人を見ることが何度かあって、『流行りなのかな』なんて思っていたのだけど。
 とりあえず、公式サイトの活動趣旨を引用する。

 ホワイトバンドに込められた意味は、「世界のまずしさは克服することができる。この世界にはそのための資源や情報がすでにある。必要なのは『貧困を世界の優先課題にする』という意志をもつこと」です。ですから、G-CAPは、2005年に世界中の多くの人たちがホワイトバンドをつけてその意志を世界に示すことで、貧困問題の解消に積極的に取り組むように各国政府や国際機関に訴える大規模なキャンペーンを展開しています。

 一概に、お金があって欲しいものがなんでも手に入って──なんて状態が人をシアワセにするとは限らないのだけれど。
 でも、紛れも泣く貧しさそのものが原因でフシアワセになっている人たちは居る。確かに居る。
 そして、そのフシアワセに最初にやっつけられるのは弱い人たち──中でもとりわけ子供たちなのだと思う。
 闇雲に子供たちは弱いだなんて言うつもりはないし、事実ときにはボクたち大人よりもよっぽどタフではある。
 でも、社会の歪みを引き受けるのはいつだって子供たちなのだ。

 そして、彼らは未来そのものでもある。
 ボクたちが世界を動かす力を衰えさせたとき、世界を形作り動かしているのは彼らなのだ。
 だとしたら、彼らをフシアワセの犠牲にするってことは、ボクたち自信の未来をフシアワセの色に染めていくってことだ。
 ──もちろん、こんな理屈をこねくり回さなくたって、フシアワセな子供たちを見ることは哀しいことで。だから放っておけないって、みんな素直に思ってるとは知っている。

 でも、ボクたちは目の前の現実に振り回されてばかりで。
 或いはその現実からさえ目を背けずにいられないくらい辛い時さえあって。
 それがアタリマエで。

 だから、このホワイトバンドって活動には、手を挙げて賛同したいなと思った。
 まだ色々と課題はあるのかもしれない。でも、日本では始まったばかりなんだから、一つひとつ解決していけばいい。

 大切なのは、気づくこと。
 そのきっかけが手元にあるということ。
 一日に5分でも、そのことに気持ちを向ける時間を持つこと。

 そういう意味でホワイトバンドって、とてもいいアプローチだと思う。
 ファッションとしてでもいい。アコガレの人の真似だっていい。
 キッカケはいつだって、ささやかで何気ない。肩肘張って始めたことなんて長続きしないし、そもそも始まらないことの方が多い。
 400万人が何気なくつけて、そのうちの4万人でもホントの意味に気がついたら儲けもの。
 それでいいじゃないか。





 ──あぁ、なんて青臭い。
 でも、思ったことはホントのことだよ。掛け値なしにホント。

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