「情報の5S」について、つれづれ
宮仕えの生活には色々なイベントが起こるもので。
どういうわけだか、上司から社内報に寄稿せよとの仰せ。テーマはなんでもいいという。
それで情報の5Sってテーマで書いてみたら、ちょっと気に入ってしまったので少し書き直してblogに掲載してみたという次第。
5S(ゴエス)とは、製造業やサービス業などの職場環境維持改善で用いられるスローガンである。各職場において徹底されるべき事項で、整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣化の場合もある)の5項目を指す。5Sという名前は、これら5項目が、いずれも日本語での頭文字がSとなっている事に由来する。
Wikipedia - 5Sより引用
5Sといえば製造業に関わりがあれば誰でも知ってる常識だけど、これは情報に関してもそのまま当てはまる──というのがこの記事の趣旨である。(ちなみに、ここでは"情報"に関して、Information, Intelligence, Comunication, Dataなどニュアンスを広めに取っておく)
具体的には、次のような具合である。
- 整理
- 情報を仕分け/分類(グルーピング, ラベリング, タギング)し、インデクスをつけること。
- 整頓
- 仕分けした情報を、適切な器(ファイリング, カード, データベースなどなど)にしまうこと。
- 清掃
- 要らない情報を捨てること。
- 清潔
- 思い込みや特定の意図によって情報が歪められないこと, また歪めないこと。
- しつけ
- 情報の取り扱い方に関する教育のこと。
5Sの行き届いていない情報には、次のような問題が見受けられる。
- 必要な時に取り出して利用することができない
- ノイズや歪曲によってその意味するところが理解できなくなる (偽装やコミュニケーション不全など)
- 無駄に量ばかりが膨れ上がって、保管コストがかさむ。また見通しが悪く、情報を処理するためのコストもかさむ。
- 公開すべきでない情報を外部に出してしまったり(機密流出など)、公開すべき情報を駆け込んでしまう(隠蔽, ノウハウの抱え込み)。
結果、企業活動においては経営危機, 家庭内においては家庭不和に繋がってしまう──というのは少し極端な表現に聞こえるかもしれないけれど。でも、昨年のメディアを盛んににぎわせた企業の不祥事を眺め、経済誌を斜め読みすれば、そう大げさでもないと思えてるんではなかろうか。
もちろん、そこまで大きな話を持ち出さなくてもいい。日常の生活でイラッときたり、困ったりしたことを少し思い返して見ればいい。「あぁ、あれってつまり情報の5Sがなってなかったからなんだなぁ」と思うことがあるハズである。
さらに情報の取り扱いに限っては5Sだけでは足りなくて、もう2つのSを付け足す必要がある。(全部で7S──ラッキーセブンというわけである)
- Search(検索)
- 整理・整頓をコンピュータシステム化して、(理論的には)一瞬で探し出せるようにし、蓄えられた情報を活用・再利用できるようにするための技術。
- Security(安全)
- 情報の予期せぬ破損や消失を防ぎ、そのアクセス(参照・更新・削除)を適切な範囲にだけ許すことで不適切な利用(外部流出や改竄など)を防ぎ、その履歴を残すことで問題が起こった時の追跡を可能にするためのポリシーやルール, 技術。
Search(検索)が技術の世界で完結できるのに対して、Securityはポリシー+ルールの上に技術が載る形になる。また、前者は整理・整頓という既存の概念の延長にあってそれを拡張したのに大して、Securityは新規に登場した概念となる。
──まぁ、こんなことを大上段を振りかぶってみたものの。
だからどうするべきなんだというアクションにまでは書き出せず紙幅と時間が尽きてしまい。まぁ、取り急ぎ今日のところは一つの考え方を提示してみたところで、どっとはらい。
また稿を改めて具体的なアクションなどを提案していきたいんである。
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