2009/10/23

RE: クラウドストレージの標準APIがストレージ団体「SNIA」から提案される

元記事は、ストレージシステムの業界団体であるSNIAから、クラウドストレージ向けのAPIが提案された、というニュースと、そのインパクトに関する考察。

ストレージシステムというのは、四捨五入して言うと高性能で壊れにくく、色んなコンピュータが共用するディスク装置のこと。クラウドストレージ、と言ったらインターネットに繋がっているどこかにある途方もなく莫迦でかいストレージシステムを「提供」するサービスのことだと思ってもらえばいい。個人ユーザ向けではZumoDriveとかDropboxあたりがメジャーだと思う

元記事の中では、パブリッククラウドベンダ(GoogleやAmazonのこと)は、いわゆるストレージシステムなんか使わない(彼らは気が遠くなるくらい沢山のサーバの内蔵ディスクを、組み合わせて似たようなモノを実現している)ので採用されないんじゃないか, その代わり企業ユーザが自分達専用のクラウドストレージ(プライベートクラウド)向けには、そこそこ採用されるのじゃないという分析がされている。

でも、ここで提案されているのはAPI、平たく言えばクラウドストレージの外側のプログラムから、そこにあるデータを取ってくるための仕様である。クラウドストレージとクラウドストレージの間、例えばGoogleやAmazonの持ってるストレージにあるデータを、自社のストレージに持ってきたい(あるいはその逆)などのニーズを考えたら、彼らも提案されたAPIに対応するんじゃないかなぁ。企業ユーザ相手の商売もしてるし、彼らなら対応も容易いことだろうしさ。

少なくとも、企業内でインフラを担当している立場からは、早々に対応して欲しいなぁ。そんなことを思った次第なんである。

内容:

"一方で、ストレージベンダの集まりであるSNIAが本当にこうしたAPIの普及に影響力を持てるのか、という点については未知数です。パブリッククラウドでは、Amazon、Google、Microsoftなどのメジャーベンダは恐らくサーバ内蔵のハードディスクを用いていると思われ、ストレージベンダが影響力を行使できるような相手とは思えません。 一方でプライベートクラウドについては、VMwareなど仮想化ベンダが主役となっていますが、仮想化システムの利点を引き出すためにSAN構成にしたストレージが重要な役割を(特にライブマイグレーションで)担っており、一定の影響力があるのかもしれません。"
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