2009/12/24

12月23日付けの「産経抄」につらつらと思う。新聞社に求めるのは「視座」を明らかにするコト。

産経本気だな、とこの記事を見て言ったヒトがいた。いちコラムの記事を持って全社の姿勢とするのは少しばかり早計だ、というのがオトナの態度だとは思う。

けれど、なるほど、この記事には「本気」を感じた。

こういう姿勢の偏りを、ジャーナリズムの中立性の立場から快く思わない方も多いかもしれない。

でもボクは新聞社が(あるいはメディア企業が)、自らのポジションを明確にブレなく情報発信をしていくことは決して悪くない, むしろ歓迎すべきだと考えている。「事実」そのものは一つであっても、それが持つ意味は「視座」によって変わる。

だから意味付けを行わず「事実」を淡々と発することが「中立性」だと、そういう考え方もあるだろう。でも、どの「事実」を取り上げるかという「選択」にすら暗黙に「意味付け」があり、ましてその「事実」を素人にも分り易く伝えようとしたら「意味付け」を与え文脈を作らずにはできない。

どれだけ注意深く「意味付け」を発信する情報から取り除こうとしても、構造的にゼロにはできない。もし発信者たるボクらが無制限の「知覚」と「知性」を備えていれば別だけどね。

どうしたって「意味付け」が除けないのなら、その根拠となる「視座」つまりポジションが明確な方がありがたい。少なくともボクはそれを補助線にして「記事」を解釈できる。複数の情報発信者がいて、それぞれポジションを異にするなら、一つの「事実」に対して様々な角度から眺めるコトもできる。これはむしろオイシイと言っていいと思う。

そうわけで、支持政党がどうとかポリシーがどうとかは横において、産経新聞社のこの記事を歓迎する。記事の本論とは全くハズレているのだけど、そんなコトを思ったんである。

内容:

"いつの間にか岩手県は「王国」になっていたらしい。現職の国会議員が公の場で言うのだから間違いない。「(自民党が占めていた)岩手2区をとって小沢王国が完成した。しっかりと国会で仕事をして小沢帝国を目指します」(畑浩治衆院議員)。"
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