2010/01/01

今年のWebのキーワードは「すべてを公開しながら生きる生き方, それがふつうだと思おう」だと思う。 #web #privacy

すべてを公開しながら生きる生き方, それがふつうだと思おうという記事がTechCrunch Japanに掲載されていた。2010年初日の記事として、ふさわしいテーマだと思う。

「秘密」のない人間なんていない。だからプライバシーという概念自体がなくなるコトはないだろうし、もしそれを排してしまおうなんて流れにうかうか乗ってしまえば相当に困るコトになる。

でも、きっとその概念の適用範囲はこれから数年掛けてどんどん縮まっていくハズだ。事実、数年前のボクら自身の感覚を思い出してみればいい。自覚的であるかどうか別として、ずいぶんと「秘密」の領域は狭く……今まではわざわざ「公開」していなかったような情報や心情を、習慣的にカジュアルに「公開」するようになってきているんじゃないかな?

今年は、それがいっそう加速していく。種々のWebサービスのトレンド(特に、その受け入れられ方)を見ていると、それを確信する。

最初はボクたちがtwitterやその他のソーシャルメディアでそうしているように「自発的」に。やがて、それがコモンセンスとして「社会圧力」になっていくハズ。そのときのバランスは難しいコトになりそうだ……と最初思ったのだけど。

でも実はそれは違うかもしれないね。

ボクたちは「都市」に住むようになって、プライバシーって概念を強く意識するようになった。

もちろん、それまでも「秘密」の領域は人それぞれ持っていたのだけど、それが強く意識されるようになったのは「都市」という、それまでの住環境からすると特殊な環境が社会の一部になってからのコトだった。

それ以前は、と言えば、いわゆる「田舎暮らし」の悩みで聞かれる「旦那の年収まで詳しく知られている」みたいなプライバシーもヘッタクレもない環境がアタリマエだったわけで。

ようは、単にその頃に戻るだけのコトなんだよね。Webが大きな「田舎」を作り出すだけのコトなんだ。

できれば現代の「田舎」において情報流通のコントロールが自分の手の中にあることを願うけれど。さてはて、どうなることかなぁ。

ともかくも、今年のWebを眺めていくうえで「すべてを公開しながら生きる生き方, それがふつうだと思おう」は重要なキーワードの一つになるよ。うん。

内容:

"最初の問いに答えるなら、プライバシーは今後も生き残る、しかし相当に変容して、すぐにそれとは分からないようなものになるだろう。プライバシーは死んだと大騒ぎする人は多いが、それは間違いだ。われわれ一般大衆は、ひたすら、公開性のますます大きい生活を、営んでいくのみである。"
- すべてを公開しながら生きる生き方, それがふつうだと思おうGoogle サイドウィキで表示

blog comments powered by Disqus