なんか今日、妙に色っぽくない?
6月の半ば、黄昏が青みを増した頃。
がちゃっ、と開くスチールのドア。
「ただいまーっ、あっ、可愛いエプロン──ご飯の支度してた?」
「──うん」
「あれ? どうかしたの? なんか今日、妙に色っぽくない? やけに目が潤んじゃって」
「──ん。ちょっと」
「わっ、いきなり胸に飛び込んで来るなよっ。やっ、ほらっ、心の準備ってもんがさっ」
「──んん」
「わっわっわっわ──って、あれ? 妙に熱いぞ? わわっ、凄い熱じゃんかっ」
「──ほっとしたら気が抜けたかも」
「やっ、くたっとなるなってばっ」
「──ごめん、むり」
「あーっ、もうっ。女の子に力仕事させんなよなっ」
「────ごめん」
抱き上げてお姫様だっこ。そして寝室へ。
解説
Creator's Networkの『#もの書きログの2005年06月06日 21:00頃』より。
風邪ひいたかも、の一言でふと思いついたもの。
オチが弱いのは相変わらず。ちょっとはマシになったかな?
0 コメント:
コメントを投稿