2006/10/25

ロボットと暮らす ─ 家庭用ロボット最前線

 ちょっと古い記事になるけども。
 アメリカでは、負傷兵を戦場から連れ出すためのロボットを開発している会社があるんだそうである。(CNET Japan - フォトレポート:負傷兵を救出するレスキューロボット)
 名前は“Battlefield Extraction and Retrieval Robot”を略してBEAR。日本語で言ったら熊ちゃんってところだろうか。
 キャタピラ走行と二足歩行を使い分け、兵士を抱えて歩くなかなか愛らしい姿のニクイヤツなんである。
 素朴ながら人に威圧感を与えないデザインといい、二足歩行もこなすあたりといい。市場(この場合、悲しいかな戦場ということになるけど)で実績つくって投資を回収しつつ、介護事業への投入も狙ってるんじゃないかな、という感じ。
 高齢化社会に絶賛突入中の日本としては、なかなか期待できる商品じゃなかろうか。
 いや、もちろん同じ抱えて運ぶにしても、屈強のマッチョな米軍兵士と、年を重ねて少しばかり草臥れた人生の先輩方とでは難しさは段違いだろうけども。

 それでふっと思い出したのがこの本。
 ロボット技術者の夢の極北鉄腕アトムでも、日本の人型ロボットのシンボルASIMOでもない、ごくごく普通の、でもまだフツーの人には縁の薄いご家庭用ロボットについての本。
 読み物として楽しく読んでいくうちに家庭用ロボット業界の輪郭がだいたいつかめるようになっている。
 爆発的に売れるような本ではないけども、なかなかの良書なんである。

「そんなこと言っても、家庭にロボットが入っていくのなんか、まだまだ先だろ?」
 なんて向きもおられるかもしれない。

 でも、愛玩用,ホビー用のロボットって点では、ボクたちはすでにAIBOの爆発的なヒットを知っている。
 次のヒットはなかなか続いていないけれど。
 それでもたとえば、iPodと連携して音楽を奏でるミュージックロボットのmiuro(CNET Japan - 自律移動し音楽を奏でるミュージックロボット「miuro」--iPodとも連携)は記憶に新しい。
 それから世界最高の癒しロボットとしてギネスに認定されたPAROなども市場に投入されている。特にPAROは、いっときテレビなんかでも取り上げられたからご存知の方も多いかもしれない。

 実用向けのロボットとしても、自動掃除機Roombaは息の長いヒット商品だ。

 徐々に、でも着実にボクたちの生活にはロボットが入ってきて、パートナーとしての位置を獲得しつつあるんである。

 家庭用ロボットが広く深く普及していったとき。
 そのとき。ボクたちの生活がどんな風に変わっていくか──秋の夜長に想像してみるってのも、なかなかわくわくしないだろうか?

どーでもいい追記.

 ボクとしては、世界一美しい女性型ロボットことFTちゃんが──それはもう、かなりシアワセなこと請け合いだと思うんだけど、どーだろう?

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