IDEA HACKS! 今日すぐ役立つ仕事のコツと習慣
ライフハックというものがアメリカで静かにブームになっていて、去年あたりから日本でも何冊か書籍が出版されている。
で、それっていったいなんなんだい? というと中身は効率のいい仕事術,もっとぶっちゃけていえば『もっと楽に済ます方法』などである。
ライフハックの話題の元は2年ほど前。ダニー・オブライエンという米国のテクニカルライターさんの講演だ。演題は「ライフハックス、それはアルファー・ギークが過剰ともいえる生産性を維持する技術的な秘密だ(Life Hacks: Tech Secrets of Overprolific Alpha Geeks)」ということで、いきなり「アルファー・ギーク」が出てくるんだけど、このアルファーは日本語でいうとトップランナー、ギークはエンジニア。エンジニアのトップランナーということだ。そういうとなんだかプロジェクトXみたいにオヤジ臭くなるけど。
日本で話題になり始めたのはこの春ごろ。オブライエンさんのインタビュー記事(Interview: father of “life hacks” Danny O’Brien)が注目された。 ライフハックが話題になったのは、技術者の仕事は常日ごろ生産性を向上させないといけないという背景があったからだ。もっと上手な仕事術はないか、というニーズは強い。現代のIT技術者って大変ですよね。
デジタルARENA - 来年の“流行語大賞”はコレ!? 「ライフハック」ってどういう意味?より引用
話題の出所がIT技術者であるだけに、さしている生産性ってのは基本的に頭脳労働者向けのモノが中心で、PDAやパソコンなどIT系の小モノも使われるのが多い特徴がある。
角度を変えた言い方をすれば頭脳労働者のためのカイゼン術とでもなろうか。もうすでに日本発のLife Hacks本が何冊も出てきているので、案外そんな煽りやタイトルの本もあるかもしれない。
で。
このIDEA HACKS! 今日すぐ役立つ仕事のコツと習慣も、その中の一つ。中でもとくにアイディアを発想するためのLife Hacksに焦点を当てた一冊である。(公式ページもある)
まず最初の章でIDEA HACKS!概念図と題して、フローとストック,アイディアを取り巻く複雑系ネットワークという形で、発想の概念を整理した上で、そのテクニックを次の7つに分類し、紹介している。
- 思考ハック(出会いと別れ)
- 発想ハック(方法と視点)
- 五感ハック(モードとスタイル)
- 時間管理ハック(習慣と隠し味)
- 意思決定ハック(プライオリティとセレンディビティ)
- 情報ハック(メモとノート)
- 整理ハック(物語とデータベース)
まず本の構造からして、まずボクたちの頭の中を整理ハックしてから取り掛かるという作り。その他、図の使い方や個々のテクニックの紹介など諸々、ハックの考え方が貫かれていて、みるみるハックされてしまう快感がある。
それから、テクニックの紹介にとどまらず、その考え方まで踏み込んでもいるので、自分自身で日々の仕事にハックを仕掛ける基礎も身につけられるって辺りも良かった。
IT技術者のみならず、オフィスワーカーだけにもとどまらず、クエリエイターなど頭を使って有形無形問わず生産を行う人々にオススメの一冊なんである。
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