ダイレクトであることこそが最も重要
唐突だけど、Webで最も重要な特徴はなんだろう?
- 誰でも発信者になれる
- いつでも、どこからでもアクセスできる
- 繋がり合うことで、巨大なデータベースになっている
ぱっと思いつくのはこんなところだろうか。
でも、ボクが思うに、最も重要なのは『ダイレクトであること』なんではなかろうかと思う、とそういうお話。
ネット社会というのは、実に利点が多いが、欠点も多い。
欠点の一つが、この「ダイレクトさ」だと思う。作者と読者がダイレクトに繋がっているのである。
ネットの無い時代は、読者と作者の間に編集さんがいた。読者の要望や感想は編集さんのワンクッションを置いて、作者の元に届けられたのである。
明らかに読者が無知であることから生じた見当違いの批判や、読み方のスキルの違いによる誤読による感想。
こういった、創作者にとって意味のない、いわゆる印象による感想や批判は、編集者のフィルターでカットされていたのである。しかし、今は違う。
ネットによって、読者の感想や批判は、ダイレクトに世界中に発信される。 そういう人は、文章を他人に見せることで、自分の「底」が世間に晒されるのだ、ということを理解していない。
自分がいかに無知だろうが、偏狭だろうが、下衆であろうが、それを他人に知られようが、もう、そんなことはどうでもいい時代になってしまったのである(w
言えば言いっぱなし、書けば書きっぱなしである。
引用元の本論は、タイトル通り『共感を得る事はすべてに通じる』ってオハナシで。引用した部分はちょいと本論からズレるのだけど欠点の一つが、この「ダイレクトさ」だと思う。
というフレーズが引っかかって、この記事を思いついた次第。
確かに、このダイレクトさってヤツは時にわずらわしい。有名人・著名人(特定分野限定も含めて)にとってはなおさらかもしれない。
何しろ、玉石問わずフィルタされていない生の情報が、わんさと押し寄せてくるんである。その中から玉を拾うコストは、なかなかに安くない。オマケに、できれば見たくない, 目を背けていたいような痛いイタイ情報まで少なからず混じってて。
立場を変えて発信する側に回れば自分の「底」が世間に晒される
。
ダイレクトさが欠点として映る、というのは無理からぬトコロではある。
しかし裏を返してみれば有史以来、現在までこれほど情報を受発信するコストが安くなったコトは一度たりとてない。
受信する側に立てば、今まではお金を払ってもなかなか手に入らなかったような情報がちょっと検索するだけで手に入る。ときには有償の情報よりもずっと価値あることだって多くなってきた。(そういえば小さな国の救世主―なりゆき軍師の巻も、お話もヤマはその辺りだった)
ボクみたいなしがないサラリーマンでさえ、作家先生に異議申し立てすることもできれば、政治経済に一言申すことだってでき、ちょっとした仕事のコツだのさえ伝えられる。そうやって発信した情報は、Web上に半永久的に残って、Web以前よりもずっとずっと多くの人にリーチする。
さらに、人と人が、距離を越えてダイレクトに繋がることさえできるのである。
ENOさんコト、鷹見一幸さんが、ときおりIRCで言うところの『市場』の比喩も、Webのダイレクトさあってこそである。(ちなみに、この『市場』の比喩、ソフトウェア開発の世界では10年以上も前に伽藍とバザールという、主眼は違うけれどよく似た比喩が提出されていたりする。ボクはENOさんの比喩の方を先に聞いていたので、これを知ったときにはつくづく驚いたもんである)
ついでに、引用部分の後半で自分がいかに無知だろうが、偏狭だろうが、下衆であろうが、それを他人に知られようが、もう、そんなことはどうでもいい時代になってしまった
という指摘があるけれど、ボクはそれでいいと思っている。
そうやって、自分を晒して、叩かれて、成長していく。10人のうち10人がそうでなくたって、1人か2人はそうやって育っていく。
確かにそれは痛いしイタイ。あとで思い返して顔から火がでるほど恥ずかしい。
でも、その中で身につけた、しなやかさとタフネスは、とてつもない財産になる。『知識』はおろか『経験』や『知恵』さえ、タダで手に入る現代をサバイブしていく強力な武器になるんである。
余談、というか余計なお節介
ENOさん、せっかく自分のブログで自分の著作を紹介するんですから、Amazonへのリンクくらいは貼った方がいいんじゃないでしょうか。
今さらアフィリエイトで小金を稼ぐでもないかもしれませんが、あるアフィリエイターによると、著者自身の著作ってのは思いのほか売れるんだそうで。たった一手間で売り上げが伸びるなら、めっけもんってものじゃないでしょうか?
1 コメント:
親記事を読ませてもらって、「ダイレクトであることこそが最も重要」ってタイトルのココロが、今ひとつわからなくて、残念に感じました。
Webを通じての情報の発信-受信(インターコース)について--
・誰でも発信者になれる(情報を受発信するコストが安くなったコトは一度たりとてない)
・いつでも、どこからでもアクセスできる(今まではお金を払ってもなかなか手に入らなかったような情報がちょっと検索するだけで手に入る)
・繋がり合うことで、巨大なデータベースになっている
--との指摘があって、後、発信された情報は「Web以前よりもずっとずっと多くの人にリーチする」ともあります。それはそうですよね。
こうした特徴の内で「ダイレクトであることこそが最も重要」って論旨なんだと思います。
アタシの方では、Webでの情報インターコースが「ダイレクトであること」は、諸刃の剣のように思っていまして。
発信者の立場でも、受け手の立場でも、必要に応じてダイレクトとパブリックとを使い分ける意識が広がるといいんじゃないかなー、と思うんですけど。でも、まー、これはアタシの考えですので。
筆者の桜井@猫丸さんが「ダイレクトであることこそが最も重要」って書いてるココロはどの辺か、出来たら知りたいと思います。文章読ませてもらって、いろいろ想像はするんですけど、筆者の思考をどこまでトレスできてるか、今ひとつ自信が持てないのが現状で、残念。
コメントを投稿