2007/12/26

Ghosttherapyという治療法

「コレ、別に霊がどうとか言わなくても成立するよなぁ」

 家族で夕飯を食べながら江原啓之スペシャル 天国からの手紙 ~亡き家族からのメッセージ~ってのを見てて、ぼそっともらした一言である。
 彼の言うコトの大半は、霊の存在という前提を抜いてもいちいち常識的な正論で、むしろ霊が視えるとか云々はハナシのマクラの類に見えたのである。
 まるで、悩み相談を聞いてる近所の先生といった風情。

 今、テレビで霊能者といえば細木数子江原啓之が二台巨頭だろう。
 ただ、「地獄に堕ちるわよ」がキメ台詞でクチすっぱく不幸や地獄を語る細木数子に対して、江原啓之は驚くほど地獄や不幸を語らない。ただ『霊が語っている』として、実に常識的な正論で今とこれからの生き方を説く。

 いわゆるテレビの霊能者としては、細木数子の型が相場だろう。
 まず、知られざる個人的な秘密を開示することで相手の警戒を解く。
 その後、不幸の因縁を語り、これからの不幸を語り、死後については地獄を語る。脅しに脅したあと「でも、わたしのいうコトを聞けば救われます」とほっとさせる。見事なほどの緊張と弛緩の使い分け。
 いわゆる、こういう型の方がウケが良かったということだろう。

 だから、江原の型がテレビに出てくるのは珍しい。
 過去に神職であったことが影響しているのかもしれない。なにしろ神道では、死後に御霊のあらわれることはあっても地獄の観念は不思議なほど希薄だ。なんとなく、ぼんやりと薄暗い地下の国に(善人も悪人もなく)みんな行く。
 それにしても、霊能者ってよりはセラピストみたいだ──

 と思いかけて、ふと思いついたのがGhosttherapyである。
 therapyというのは治療法のこと。アニマルセラピーとかアロマセラピーとかのセラピーである。
 意味合いとしては、霊というガイネンを媒体にした癒し──とでも言おうか。

 なにしろ日本人、宗教観念は希薄なクセに死者のいうコトは実に素直に聞いてしまう。
 ストレートに言って届かない言葉も、霊を媒体に語ればなんとなく受け容れやすい。ましてそれが、もっとも言葉を聴きたかった(でも決して聞くことはできない)身近な個人であればなおさら。
 そこで、霊の実在云々はすでに問題ではない。

 存外、日本人には向いた治療法かもしれないと思った次第なんである。
 こういう方面への禁忌が薄い(ような気がする)ユング派の人に是非とも研究していただきたいもんである。

 ──いや、江原啓之がそれを狙ってやってるかどうか,ホントに霊が視えてるかどうかも知らないけど(笑)。
 ま、他愛もない雑談ということで一つ。

0 コメント: