2009/10/02

RE: 著者に価格の42%を還元する電子出版

Sony Readerへ提供する電子書籍ではその販売価格(というか、売り上げだよね?)の42%が還元されるというお話。

ボクが聞いてる限り、これまでの印税率から言ったら「書籍」の値段が変わらなければ、ものすごい金額になる。ライトノベル作家さんなんか、年に3~5冊は出さなきゃ、とても食ってけないらしいんだけど、これが「アタリマエ」になったら、状況は全然変わってくるかもしれない。

でも、角度を変えてみると「電子書籍」は「小額決済」との組み合わせで、これまでよりもずっと安く……モノによったら100円前後とかで販売されるようになるかもしれない。そうなったときには:

  • 一冊あたりの執筆に掛かる時間コストを減らす (ことで冊数を稼ぐ)
  • 今まではビジネスが成り立たなかったセグメントを狙う (ニッチ戦略)
  • 少数ながら忠実なファンを増やす

このあたりがキーになってくるのかな。作家さんからすると、今までは書きたくても商売にならなかったジャンル/テーマでも本が出せる代わりに、とにかく冊数を稼ぎつつ対象読者に深く突き刺さって抜けないようなモノを書かなくちゃいけなくなるイメージかな。

そういう世界がやってくると、プロとアマチュアの境目はますます曖昧になるハズ。そうなると「品質」を担保する有能な「編集者」の必要性はますます高まってくんだろうな。「デリバリ」(出版~販売流通)を押さえるコトで優位を保ってきた「出版社」の生き残りは、たぶん「目利き」(優秀な作家を押さえる)と「編集」(コンテンツの品質を上げる)の二つに掛かってくるんだろうなぁ。

……作家の取り分が増えるって話から、作家/出版社の生き残りの道までとりとめもなく話が転がってしまったけど、そんなことを思った。

内容:

"電子出版の未来が垣間見えるニュースがありました。 個人に対して出版の道が開かれ、出版コストがかからず、販売価格の42%が著者に還元されるという今までは考えられない事が始まったそうです。"
- Geekなぺーじ : 著者に価格の42%を還元する電子出版Google サイドウィキで表示

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