2009/10/05

RE: 「本の iTunes」が登場する日 - シロクマ日報

Amazon KindleやSonyのe-Book Readerなどなど電子書籍界隈の活況ぶりを見ると「書籍の海賊版」が助長されるんじゃないかって心配をしてる人がいるってお話。

ボクは本の「所有」を売る、ってのはもう難しいんじゃないかなと思ってる。音楽をの「所有」を売るのが難しいのと同様に。

だから、今までの延長線上で「電子書籍」のビジネスモデルを考えるべきじゃない, それは誤った方向に結論を導くだろうとも思ってるんだ。

よくよく考えてみれば、一部の「思い入れ」を除けば「所有」それ自体はどうでもよくって、むしろ「所有」するコストが負担であったりする。ボクなんか「本が多すぎる」ってよく奥さんに怒られて、しゅんとなったりしてるもの。

重要なのは読みたい/聴きたいときに、それが読める/聴けること。それも、そのときのニーズ/状況に適した形で。(マンガと専門書では明らかに見せ方が違うし、通勤途中と自分の書斎とでも違ってくるハズ)

特に「そのときのニーズ/状況に適した形」で提供する、つまり「体験」をデザインするところに「付加価値」が生まれてくるハズなんだ。そしてそれは、出版社が「紙」の媒体ですでに長らくやってきているコトなんだよね。

そういう形になっていくと、コンテンツひとつあたり幾ら、みたいな課金の仕方はこれから少数派になっていって、例えばコンテンツを参照/検索するためのサービスを利用するのに月額(あるいは年額)幾らって格好になってくんじゃないかな。海賊版がどうとか、なんてどうでもよくなっちゃってさ。

そんなわけで、ボクは「本のiTunes」は過渡期的なカタチで、もっと別な形で読書は「再定義/発明」される、にコインをベットしたい。

内容:

"Kindle の成功に触発されて、海外では電子ブック/電子ブックリーダーがにわかに脚光を浴びているわけですが、必ずしも「電子ブックが出版業界を救う」という結果が保証されているわけではありません。例えば Kindle の場合、価格が意図的に低く抑えられているために、出版社や著者の側に回ってくる利益は意外に少なくことが指摘されています。さらに電子ブックの流行によって、逆に海賊版の出現を助長してしまうのではないか、という指摘が New York Times で行われています:"
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